アイリッシュウイスキーとは、アイルランド共和国及び北アイルランドで生産される穀物を原料とするウイスキーです。世界の5大ウイスキーの一つに数えられていますが、お隣のスコットランドのスコッチウイスキーと比べると、かなりシェアは小さく、日本でも一般的ではありません。
しかし、近年は世界的なウイスキーブームの追い風もあり、徐々に生産量を伸ばしていて、今後に期待が持てる状況です。
法律的には、アイリッシュウイスキーは、アイルランド共和国の1980年のアイリッシュウイスキー法第1条において定められています。
アイリッシュウイスキーの種類
アイリッシュウイスキーは大別して4種類に分かれていて、それは以下の通りです。
ピュアポットスティルウイスキー
モルト(発芽)した大麦と未発酵の大麦やオート麦などを配合。単式蒸留器で3回蒸留
モルトウイスキー
大麦麦芽を原料に単式蒸留器で2回もしくは3回蒸留
グレーンウイスキー
コラムスティルで蒸留する穀物を原料に連続式蒸留機を使用
ブレンデッドウイスキー
複数のモルト原酒とグレーン原酒をブレンドしたもの
こうしてみると、スコッチウイスキーとにていますが、違っている部分もあり、特にピュアポットスティルウイスキーは特徴的です。モルトした大麦とモルトしないものを両方使っていて、これがアイリッシュウイスキーの独自の味わいに大きく貢献していました。
アイリッシュウイスキーの蒸留所では長らくこのピュアポットスティルウイスキーに愛着を持っていましたが、軽い味わいを好むアメリカ市場に合わせて、戦後の一時期からは徐々にブレンデッドウイスキーの生産の方が主流になっていますが、それでも新ミドルトン蒸留所のピュアポットスティルウイスキーを原酒にするブレンデッドウイスキーは独特の風味を持っています。
アイリッシュウイスキーの製造上の大きな特徴は単式蒸留器による3回蒸留で、さらにモルトの際にスコットランドではピートを使う場合が多いですが、アイルランドでは石炭、木材が多く、乾燥はキルトと呼ばれる炉の中で行われます。
アイリッシュウイスキーの歴史
アイリッシュウイスキーは、スコッチウイスキーとどちらがより古い歴史を持つかにおいて、多くの議論があります。伝承によれば6世紀に中東を訪れた修道僧が現地でみた上流技術を持ち帰り、それを酒造りに応用したのが始まりと言われます。
1172年のヘンリー二世によるアイルランド遠征のときに、アイルランド人が愛飲していた蒸留酒がイングランド兵によってushkyとして伝えられ、それが現在のwhiskyになったと言われます。ushkyは、「命の水」という意味のアイルランド語のuisce beatha(イシュケ・バーハ)に由来しているそうです。
なお、アイルランドではwhiskey、スコットランドではwhiskyと呼ばれることが多いです。
このヘンリー二世のときのushkyについては信憑性が薄く、ビールを蒸留したにごり酒であったとも言われます。
オールド・ブッシュミルズは1608年にジェームズ1世から免許を得た最古の公認蒸留所を名乗っていて、現在のブッシュミルズにも1608の文字がラベルに描かれていますが、これは不確かで、確認できるところでは1784年だと言われます。
アイリッシュウイスキーは18世紀ごろから世界のあちこちで愛飲されるようになり、20世紀に入るまで活況を呈しました。18世紀には2千もの蒸留所が乱立していて、それが統合などによって、19世紀半ばに160、1880年には28までなりました。
アイリッシュウイスキーはこうして20世紀の初頭には世界のウイスキーシェアの6割を占め、まさしく世界一のウイスキー大国でしたが、最大の消費国であったアメリカが1919年に禁酒法を施行し、これが大打撃になりました。
多くの蒸留所が閉鎖され、また粗悪な密造酒にアイリッシュのラベルが貼られて密売されたため評判も落ち、またなんと云っても1921年からアイルランド内戦が勃発して国力が低下したのも響きました。
禁酒法が廃止されても今度は世界恐慌が起きて、ウイスキーの消費は振るわず、またアイルランド自由国の独立は達成されましたが、その報復でアイリッシュウイスキーはイングランドとその植民地から締め出しを受けてしまいます。
さらに第二次大戦ではアイルランドは中立だったため、戦場の米兵にはスコッチウイスキーが配給され、米兵は戦後に帰国してもスコッチばかりを愛飲するようになりました。
こうした不運の連続で、一時期のアイリッシュウイスキーは見る影もない状態まで落ち込んでしまい、唯一の明るい話題と言えば、シャノン空港のバーテンダーであるジョー・シェリダンが考案したカクテル・アイリッシュ・コーヒーのみという状況になりました。このアイリッシュコーヒーは空港の利用者から世界中に広まっていき、アイリッシュウイスキーの需要は回復しますが、同時にコーヒーの添え物というマイナスイメージもついてしまいます。
現在のアイリッシュウイスキーは、長い長い冬の時代をようやく抜けてきた感があり、世界シェアも僅かながら回復しています。実際、酒販店の棚でもアイリッシュウイスキーを見かけることが増えていて、3回蒸留によるまろやかな味わいが見直されています。
アイリッシュウイスキーの主な蒸留所
アイリッシュウイスキーは1980年代の初頭にはミドルトンとブッシュミルズの2蒸留所のみが操業しているという状況まで追い詰められますが、その後徐々に復活しており、1987年にクーリーが操業開始。2007年に閉鎖されていたキルベガン蒸留所が操業再開。その後も各地でごく小規模な蒸留所がオープンしていて、2017年には18の蒸留所が操業しているそうです。
- ミドルトン蒸留所
1825年創業開始。1975年に新ミドルトン蒸留所が旧来のミドルトン蒸留所の背後に完成しました。
ジェムソン、パディ、パワーズ、タラモア・デュー、レッドブレスト、グリーンスポットなどを生産 - ブッシュミルズ蒸留所
1608年創業を名乗る蒸留所。ブッシュミルズ、ブラックブッシュ、 - クーリー蒸留所
1987年創業。多彩なラインナップで知られます。
ロックス8年、ターコネル、カネマラ、ヘネシー・ナジェーナ、イニシュオーウェン、ミラーズ・スペシャル・リザーブ - キルベガン蒸留所
1757年創業という古い歴史を持つ蒸留所ですが1954年に生産中止。2007年に生産再開して、2014年から販売開始しています。
キルベガン、ロックス・ブレンド、ロックス・モルトハブ。ただ、再開当初はクーリー蒸留所で作られたものだったそうです。2014年以降、ようやく出荷が始まっています。
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